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『半島』 「うらぶれた男」は生活の実感
 第56回読売文学賞に、3部門4人の受賞が決まった。受賞者たちの喜びの声、横顔を紹介する。





 詩、評論、小説から映画批評まで何でもござれ。高見順賞、三島賞、芥川賞など数々の受賞歴が、どの分野でも一流の仕事を残してきたことを証している。

 すっかり受賞慣れしているはずの東大教授(表象文化論)だが、本賞の一報に「本当にうれしいです」と、声の調子を高めて繰り返した。

 受賞作は、大学教授を辞した中年男が、瀬戸内海に突き出た半島の、さらに先の小さな島で過ごす、妖(あや)しくも艶(なま)めかしい日々を幻想的に描く。自ら「裏切りの桃源郷」と呼ぶ、魅惑的な迷宮巡りの物語だ。

 地形の着想は、3年前に旅したイタリア・シチリア島で得た。描かれる島は、坂あり、地下通路あり、うち捨てられた坑道あり。「リアリズムで地図にするのは不可能」という複雑さを持つが、とりわけ魅力的なのが、地下空間の広がりだ。

 「ドイツロマン派や、ジュール・ヴェルヌの『地底旅行』など、地下へ降りていく想像力の系譜が文学にはあります」。自身の地下への偏愛は、江戸川乱歩の影響が大きいという。

 「子供のころから耽読(たんどく)した記憶が、僕の文学の中で生き延びている。例えば少年探偵団という一見無邪気な設定にも、倒錯的なエロスがのぞいている。僕の小説は上等な純文学ではなく、どうしても俗なものが紛れ込んでくる」

 作中で主人公は、40過ぎとしか書かれないが、作者の念頭には42、3歳という「たゆたいの年齢」が具体的に置かれていた。

 「1つの建物からもう1つの建物へいく、ちょうど中間あたりにいる年齢」との言葉通り、日常と非日常のあわい、どっちつかずの中途半端な場所で主人公が立ちつくすイメージで、小説は閉じられる。

 それにしても松浦作品には「うらぶれた中年男」がよく出てくる。「小説を7冊出しましたが、どれにもうらぶれた男の話がある。それは、僕の生活の実感から来ています」

 小説を書き始めたのは、40にさしかかるころ。「生のむなしさ、よるべなさ」をさらに深く描こうとした時、「エッセーでも詩でもない器として小説が必要になった」。

 生家は、下町の商家だった。両親は忙しく、1人息子は放って置かれることが多かった。「内向的で、孤独な少年でした。子供時代の生活感情は、社会生活とは別にずっと引きずるものですね」

 昨年は受賞作を含め3冊の小説を刊行。2000年の芥川賞受賞以降に書き継いできた仕事がまとめて形となり、「一区切り。小説は小休止」と思っていた。が、「受賞を励みに、という気持ちになるもので」と顔をほころばせた。

 10年ほど中断していた詩の連作を再開し、完結させたいともいう。さらに「日本の問題にも目を向け、明治期の文芸、思想について書いてみたい」。来年あたり、バイクでシルクロードを走る計画も温める。

 「50歳は、もはや中年ですらない。サイードのいうレイト・スタイル、晩年性を自分なりに模索していきたいと思っています」(山内 則史記者)



(2005年2月4日 読売新聞)

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