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7道県で107人けが、31棟一部損壊 岩手北部地震
2008年7月24日13時56分
24日未明に発生した岩手県沿岸北部を震源とする地震で、被害は1道6県に及び、少なくとも107人がけが、建物31棟が一部損壊し、6カ所で山やがけが崩れた。東北・秋田新幹線が運転を見合わせるなど交通も混乱した。気象庁は、発生場所が6月14日の岩手・宮城内陸地震と近いが、震源の深さやメカニズムなどが違うため、直接の関係はないとみている。
警察庁のまとめなどでは午後0時半現在、青森県の52人(うち重傷4人)、岩手県の39人(同7人)をはじめ、1道6県で少なくとも計107人(同16人)がけがをする被害を出した。死者・行方不明者は報告されていない。
岩手県の達増拓也知事と青森県の三村申吾知事は相次いで陸上自衛隊に災害派遣を要請した。
同庁によると、岩手県洋野町で58歳の女性が転んで太ももを骨折した。青森県三沢市で69歳の女性が階段から転倒したり、85歳の女性がベッドから落ちたりして骨が折れる重傷を負った。建物は岩手の18棟、青森の10棟など、31棟が一部損壊した。6カ所で山やがけが崩れた。
東北電力によると、原子力発電所では設備被害や水漏れは確認されていない。八戸火力発電所3号機を手動停止したが、設備に異常がないことを確認して、午前5時すぎに発電を再開。青森、岩手、宮城、福島の4県で8611戸が停電したが、同7時前にすべて復旧した。
岩手、宮城両県内の計405世帯で一時断水した。
鉄道は、JR東北・秋田新幹線が点検のため、仙台以北での運転を見合わせている。寝台特急5本が乗客を乗せたまま、駅や駅間で立ち往生したが、午前8時40分までに順次運転を再開。在来線は9路線が全線で一時運転を見合わせた。午後1時現在、山田など2路線が復旧していない。
国土交通省によると、24日朝、揺れがあった各地の空港を点検したが異常は見つからず、通常通り運用されている。落石などの影響で国道102号が一部通行止めとなり、十和田観光電鉄(焼山―十和田湖)とJRバス東北の路線バスが運行ルートを変更したという。
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