カロリー摂取の多い女性、男児産む傾向　英大学研究
2008年04月28日10時53分

　【ワシントン＝勝田敏彦】カロリーの高い食事を食べる習慣のある女性は、妊娠すると男児を産む傾向が高いことが英エクセター大、オックスフォード大のチームの研究でわかった。英王立協会紀要（電子版）に論文が発表された。

　エクセター大のフィオナ・マシューズ博士らは、妊娠していて、しかもおなかの子の性を知らされていない英南部の妊婦７４０人を対象に、妊娠前後の時期の食生活を尋ねるアンケートを実施。ちょうど妊娠したころのカロリー摂取量で、妊婦を三つのグループに分けた。

　その結果、最もカロリー摂取量が多かったグループが男児を産む確率は５６％で、最もカロリー摂取量が少なかったグループは４５％だった。また男児を産んだ女性は、カリウムやカルシウム、ビタミンＣ、同Ｅなど幅広く栄養を取っていた。また、朝食にシリアルを食べるという英国で一般的な習慣のある女性は、男児を産む傾向が特に高いこともわかった。

　英米など先進国では最近４０年ほど、わずかだが、男児の生まれる確率が年々小さくなる一方、国民１人当たりのカロリー摂取量も減っている。マシューズ博士は「若い女性が低カロリーの食事を好む傾向で、この現象の説明がつくかもしれない」としている。